時代小説分野の巨頭は 生存している作家としては 佐伯泰英 上田秀人が 頭二つ抜きんでているのではないでしょうか
上田秀人は 現役の歯科医 最早どちらが本業か判らぬほど 次々に長編作を世に送り出して居られます
天守閣シリーズ(今後シリーズになるかもしれない)は 彼が作家デビューして3年ほど経過した2004年 初めて光文社から書き下ろしの依頼が有った時に幻影の天守閣を書き上げ 最近夢幻の天守閣を書き上げています 彼は2004年まで徳間書店以外の出版社との付き合いが無かったそうです
依頼を受けた時に 構想として持っていたのは 勘定吟味役 奥祐筆 斬馬刀 天守番 の4つのテーマ
その内で一番簡単に纏め上げられるテーマが天守番 振袖火事で焼け落ちた後に警護役の天守番という役割だけが残った不思議な役回りを膨らませて書き上げています
残りの3つのテーマも その後長編小説として完成させています
100冊書くまで 昼は町の歯医者 夜は時代小説作家として 両立させるという超人的な生活を続けている著者に大注目です