和田 竜の新作 本屋大賞第1位 「村上海賊の娘」
史実に忠実に書き込むことが 村上流なのだとか
吉村 昭のような 私情を極端に削り 史実のみを書き連ねていくのも一つの方法です
和田竜の文章は 歴史小説には少々不向きな現代語が時々現れて 興ざめな気分を味わわされることがあります
司馬遼太郎の「閑話休題」は 殆ど抵抗がなかったのに 和田竜の文章は小説の世界にのめり込んでいた意識を現実に呼び戻され興ざめする気がするのは私だけでしょうか
大変失礼ながら この小説は冗長過ぎます 2巻長くても3巻で充分...
この小説の中で考えさせられたこと
浄土真宗の教えは「南無阿弥陀仏とさえ唱えれば誰でも極楽へ行ける」 しかしながら本願寺は「進めば極楽 退けば地獄」(進者往生極楽 退者無間地獄)と信者たちを戦闘に追い立てた 阿弥陀仏に帰依しただけで既に極楽往生を約束されていた信徒たちを 顕如を筆頭とする教団のエゴのために利用していくエゴを感じます
そもそも教団など必要ないはず
吉水の法難と云われる弾圧の時 親鸞は静かに流罪に甘んじています
余談ながら 和田竜と綾瀬はるかは 広島市の小中学校の同窓生だそうです