向田邦子作品を読み漁っているうちに 彼女の弟が本を書いていると知り 早速amazonで買い求めました
向田作品の中では 福助頭だの 癇癪持ちだの散々にこき下ろされてネタにされている弟の保雄氏 一番近い人が書いた文章から向田邦子の姿を感じ取ろうと考えました

それ程ボリュームのある本ではありませんが 前半戦は姉貴顔負けの文章力で読者を引き込んで呉れます
中盤に 飛行機事故の後 自身の体調不良を顧みず遺体処理に台湾に飛んだ折の保雄氏の心境が綴られますこれは 家族の備忘録としては意味があるかもしれませんが 向田邦子の愛読者には酷な内容です
後半戦は 些か冗長...
余り後味の良くない読了です