学生時代 夢中になって耽読していた作家に 堀田善衛があります
ちょっと世間に背を向けているような皮肉屋で 物事の本質を鋭く抉る文章に魅了されていました
「日本国家が天皇が 何故この私個人に対して召集令状なぞというものを突きつけて兵隊として戦場に連れ出す権限があるのか」という問いかけに 何ら反論も出来ない自分を見出し 自らの進む道を考えざるを得ないところに追い詰められたことを鮮明に想い出します
「めぐりあいし人々」は 集英社編集部員を対象とした講演会をまとめたもののようです 自慢話のような口調で語られる彼の交遊録は 余りの広さと深さにため息が出るばかりです
二冊目は 堀田 司馬遼太郎 宮崎駿 という 面白い顔ぶれの鼎談

堀田 司馬 ご両人は 縦横無尽に論戦を張り 宮崎駿は年齢の差か 一歩下がって傾聴するような二等辺三角形の会話が続きます