天平の三姉妹

書店で見付けて衝動買いしたのは　７年前

聖武天皇の３人の娘を巡る物語　全編を通して天皇家の壮絶な権力争いが綴られます天智大王と天武天皇の争いは　日本書紀上は同母兄弟となっていますが　一説では天武の方が年上で連れ子だった　即ち天武は天皇家の血統ではないとの説もあります日本書紀は　天武の正当性を説く勝者の書物なので全面的に信用するわけにはいかぬところもあります更には　日本書紀を書かせた藤原不比等によって歪められた歴史をどのように紐解けばよいのか．．．この物語の登場人物である聖武天皇の三姉妹は　中臣鎌足に始まる藤原一族の権力闘争に翻弄されていきます挿入された血統図と　ウィキペディアで登場人物の解説を見比べながら　年表を書き起こして通読しました
７年間何度か読み始めては挫折し積読に戻していたのは　通勤途上ではとても登場人物の係が頭に入らないからでした　即位前の名前と親族関係を机一杯に広げて年代関係　相関関係を確認しながら読まないと　とても内容が理解できぬ代物です自由人になって漸く　歴史の世界に浸り込めました