小説の面白さは 着想 意外な展開 驚きの結末にあるように思います
青山文平氏は 且つて影山雄作と云う名で純文学を目指した時期があるそうです
2011年 現在の名前での初作品で第18回松本清張賞を受賞 そして5年後の2016年 第154回直木賞を「つまをめとらば」で受賞します
腰巻が祝直木賞と大書されているのは 文春文庫の売らんかな精神の顕われ 流石に文芸春秋社は商売上手です 自社の主催する直木賞で宣伝です
相変わらず 青山氏の剣技と剣に関する博識ぶりには感心します 冒頭からの細かな描写が全て大団円に関係して来る しかも思わぬ方向に物語が急展開し 読者の犯人捜しの推理は見事に裏切られます安物の推理小説にある 殆ど語られなかったところに犯人がいるような軽い展開ではなく 読者を翻弄し続けるお見事です 参りました 直ぐ次の作品に取り掛かります