腰巻に書かれた「これぞ隆慶一郎」の一言が この本の核心をついているように思います
その若き死が惜しまれる作家として 葉室麟と この隆慶一郎を 私は挙げたいと思います柳生石舟斎宗厳から四代に亘る柳生一族を 柳生新陰流を通して語る秀作です小説家は 資料を読み空想を重ね 一つの仮説を組み立てていく仕事 自己の中で立体的に組み立てた構想を物語として展開していくその本を読んでいる間は その空想の世界を自由に飛び回り 非日常の世界を愉しむことが出来る そこから何か得ることは また別の話隆さんは そう語りかけているような気がします