嘗て 司馬遼太郎は 網野善彦氏を高く評価されて居られました
最近 応仁の乱とか 中世室町時代がブームとなっています後醍醐天皇は 建武の中興で中世史では避けて通れない人物 この本は 異形の風景 異形の力 異形の王権 という 三つの章立てで書き起こされています網野氏の文章は とても難解です私は 第三章のみを読ませていただきました
良く見る後醍醐の肖像画は 密教の法服を着て自ら祈祷する姿で残っています祈祷の目的は 調伏であり 天皇自らが祈祷すること自体 誠に異例なこと古代より続いた 朝廷の合議方式を否定し 幕府の行政権を取り戻し 天皇親政の世に戻そうとした後醍醐は 異形としか言いようがない 未だ研究が及ばないところのようです