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ラピスラズリブルー

談志の最後の落語論

七代目立川談志は 昭和11年生まれ 平成23年11月21日に75歳で生涯を閉じています
彼の「現代落語論」は 昔 愛読しました 評論としては高く評価したい内容でした

談志の最後の落語論_d0338347_15045943.jpg
今回のこの本の初出は平成21年 逝去の二年前です
口述筆記をから起こしたもののようですが 些か内容は荒れています

「落語が一番上手いのは 立川談志だ」までは 許しましょう(そう思わない部分も可成りありますが)
しかしこの本で 彼の語っている話は 余りに独善的で 最後まで読み続けるのに大変苦労しました

自分の愛した落語の世界は もうない 演じられるものも居らず 落語が判る観客も居ない
落語の判らない奴に 落語会に来て欲しくない 落語を聴いて欲しくない 
「談志が「いい」というものを「いい」という客だけが談志を聴きにくればいい それを「否」という人は どうぞ自由にお帰り下さい お出でにならなくても結構です」頑固親父が客を選ぶ食堂のような極論です

「うぬぼれ」が 又「談志を甘やかした観客」が 立川談志を狂わせてしまった と思えてなりません
談志ほど 出来がブレる落語家は少ないと思います 小三治がその傾向が高いようですが 談志の場合 出番をすっぽかすのは日常茶飯事
ルール違反が目立ちます
 
古典落語だったら 志ん生 円生 文楽 五代目小さん 志ん朝 
話の光景が眼に浮かんでくる噺の上手さという点で 談志は安定した力を発揮出来ない芸人だったと思います
志ん朝 円楽が 先に推されて真打になったときに 何故俺が先じゃないのだと荒れた談志は「みっともない」の一言で切り捨てます

八代目文楽が明烏を演じると寄席の甘納豆が売り切れたというエピソードがありますが 志ん朝の明烏では甘納豆を梅干しに変えて演じています
私は此の話(志ん朝の工夫)が大好きです
落語という芸で比べれば 談志に高い評価は差し上げられません
  

   


by toshi-ohyama | 2019-03-04 08:31 | 幕張図書館 | Comments(0)
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