平成最後の投稿となります
重光葵がソ連からの強い要求により 東京裁判直前に戦犯として巣鴨に収監されたときに記述した昭和期の動乱事件について記された本です
上下巻で15ページにわたるメモを取りました
1948年末から1950年11月仮釈放までの2年間にわたって記された日記をもとに1952年3月中央公論社から刊行されました元々は重光が東京裁判被告人として 弁護に備えてメモを綴ったものに出所後資料で確認したうえで刊行したもののようです
8月14日 午前中天皇陛下は 永野 杉山 畑三元帥を招き終戦の已む無きことを
伝えこれに従うよう指示
8月14日午前会議ののち 阿南陸相は梅津参謀総長を訪問 クーデターによる
軍政府を樹立 戦争続行を主張し梅津の参加を求める
梅津は建軍の大義を説き 既に天皇陛下のご意向が固まり御前会議での結論が出た以上
それに従うべきと阿南を説得する
梅津はこの日(14日)昼食会に陸軍三首脳(梅津参謀総長 阿南陸軍大臣 土肥原教育総監 東部総軍(杉山元帥)西部総軍(畑元帥)を招き
天皇陛下の思し召しを実現するために全力を尽くすとの誓約書に署名することを求め 全員が賛同署名する
半藤氏の日本の長い一日には 梅津による阿南説得の様子は描かれていなかったように思います
梅津に関する本を読みたくなりました