熊本細川家には永青文庫に細川家の膨大な資料が保管されています
細川藤孝(幽斎)の息子で 丹後宮津から豊後小倉を経て肥後熊本初代藩主 妻は明智玉子(ガラシャ) 筆まめであった忠興とその息子忠利親子は 1万通近い往復書簡を残しており 四半世紀をかけてその書簡が読み解かれています
山本博文氏は 母校でもある東京大学の史料編纂所で書簡解読に携わったと後書きに書いています
参勤交代が制度化される前から 江戸と小倉 江戸と熊本とに別れて住み 飛脚便でも片道半月ほど掛かる中 行き違いとなる文も多かったことと思います宮廷政治ととの題名は フランス宮廷政治のイメージになぞらえたようです 勿論 宮廷は朝廷を指すのではなく 家康-秀忠-家光と続く徳川幕府 江戸城での幕府政治を頭に描いての発想のようです当時の幕藩体制の中での外様大名が如何に幕府に睨まれることを恐れて動き回ったのかが良くわかります
この本の中で 江戸時代の書簡についての知識を沢山学びました切紙 折紙 等々 判り易い図解入りで勉強になりました