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杉本苑子の歴史小説 檀林皇后私譜
最早 書店では入手出来ません 亡くなったのは2年前なのに杉本苑子という作家は既に歴史の中に埋没してしまいました直木賞受賞の孤愁の岸は 昔読んだような記憶がありますが はっきりしません 本書の檀林皇后は 桓武の息子である嵯峨天皇の皇后 橘嘉智子のことこれまでに 小説化されたことは少ないように思います一言でいえば この小説は 第49代光仁から第50代桓武を経て壇林皇后の直系となる仁明 文徳 清和へと続く皇室と藤原四家の政争の歴史を綴っています壬申の乱は 天智 天武という兄弟の政争ですが 蔭に蘇我家の争いがあり 鎌足以降の藤原家の争いが続きます房前の式家と宇合の北家の壮絶な争いは 天皇家に娘を送り込み 皇統を継がせることにより権力を握り自家の繁栄を画策する権力闘争以外の何物でもない天智の後を実弟である天武が襲い 天智の息子である大友から皇位を略奪する 以降複雑な皇位継承が続く裏に 藤原式家と北家の勢力争いが絡み 公然と暗殺が行われる 平安という時代の名前が空しくなる闘争が実態であったということでしょう 最澄の天台 空海の真言という密教が台頭した時代に檀林皇后は 嵯峨野に檀林寺を創建し 禅宗普及の場としています 皇后崩御の後 寺は荒廃 足利高氏がその寺域に天龍寺を創建しています昭和39年に 檀林寺は再建されています 皇后を模した准てい観音を祀りますが 真言宗であり 旧檀林寺とは 無関係なのだそうです
by toshi-ohyama
| 2019-12-28 05:58
| 幕張図書館
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