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ラピスラズリブルー

藤沢周平 最晩年の作品集

藤沢周平の初期作品集「夜消える」を読み終えて 買い置いた次の文庫本を取り上げると ハチマキに「最晩年の記念すべき名品集」と書かれた「日暮れ竹河岸」との題名 のめり込みました


藤沢周平 最晩年の作品集_d0338347_16400920.jpg
藤沢のデビュー作は「溟い海」北斎を題材にしていますが 裏の主人公は 広重 そしてこの「日暮れ竹河岸」に納められた19編の内 7編は「広重江戸名所百景より」との副題がついています 巻末の解説で杉本章子さんは 藤沢周平は「広重に始まり広重に終わる」と纏めて居られます
最晩年の作品は 小説への引き込まれ方が半端なく 愉しませていただきました
芸術とは 読者(鑑賞者)の想像を掻き立て 思い浮かべる情景の中で 人間とは何か 人生とは何かを考えさせてくれるものだ ということを実感させてくれます

物語は あれっと驚くほど呆気なく まだ話の先を聴きたいのにと思わせる程 極端に中途半端 よく言えば余韻を漂わせて終わります 仕掛けられた場面展開を
幾らでも展開していけそうなのにと思わせるのも 読者に考えさせようとの藤沢さんの意図なのかもしれません
人生の峠を越え 下り坂の男女の悲哀を綴ります
史実を題材にする歴史小説とは異なり 自分の頭の中から 題材 展開 結末を絞り出す作家という仕事が 本当に大変なことと実感出来る作品です
二冊を続けて読まれることをお勧めします





by toshi-ohyama | 2020-01-30 06:33 | 幕張図書館 | Comments(0)
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