風の陣 陸奥四部作の始まり

先輩からのお勧めで　遂に高橋克彦を読み始めます

「炎立つ」が一番著名ですが　歴史順に読むならば　此方から

1993年から17年かけて書かれた大作だそうです

全五巻　25年前に　著者はＴＶ番組で　伊治呰麻呂（これはるのあざまろ）の存在を知った　此れを鮮麻呂と名前を変えて主人公に仕立てます

第一巻には　丸子嶋足（しまたり）という蝦夷を中心にして話が進みます

第四巻までは嶋足の話として　第46代孝謙天皇から第49代光仁天皇までの朝廷の壮絶な権力闘争と蝦夷の関わり合いを綴ります

何度学んでも頭に入らなかった奈良時代後期の朝廷の歴史が随分整理出来ました

第五巻は　伊治（これはる）鮮麻呂と　陸奥守・按察使・鎮守府将軍紀広純との争い

蝦夷の歴史を　支配者側からではなく被支配者側から描き　東北の歴史の真の姿の語り部として　高橋克彦が17年の歳月をかけた傑作です

次は　阿弖流為（あてるい）を描く　「火怨（かえん）」読み終えたら　京都清水寺に建つ阿弖流為の碑にお参りに行きます