日本海軍400時間の証言

海軍反省会の録音テープの存在を戸高一成氏から知らされたＮＨＫのディレクターたちの番組作成記録

番組が放送された頃に一度読みましたが　本編全11巻を完読した処で再読しました

ＮＨＫのディレクターたちの奮闘ぶりに感動します

私も訪問した　大津島回天記念館　知覧特攻記念館を彼らも訪問して研究を深めています

何故　勝つ見込みのない戦争に突入していったのか　組織の抱える問題は現代の組織にも包含された問題なのではないかと　読者に問いかけています

防衛を目的にした軍隊組織が　自己肥大の欲望の為　予算拡大を目指します　予算を取るためには仮想敵国を持たざるを得ない　国力の差を考えればあり得ない　勝てるはずのない米国を仮想敵国と想定する　敵国を想定し予算を獲得し組織を拡大した以上　トップは米国に勝てないとは言えなくなる　云えば予算は削減され組織は壊滅に追い込まれ自らの昇進昇格も望めない　故に自分からこの戦争には勝てないとは言えなかった

一番根幹となる国策は　先送りし責任回避を続ける　企画策定を担当する中堅層は本来あるべき国策を度外視して　予算獲得のための組織内暴走を続けていく　国策はトップが決めるだろう　決断は上部組織がするだろう　自分達は予算獲得のため安直な見通しを前提に激烈な企画を推し進める　組織幹部が全員　責任回避に走る

国を守るため　自衛は必要であり　他人の力を借りるのではなく自らの手で防衛はするべきと考えます　そのためには核兵器を持つことも吝かではない

防衛を目的に設立しようが　軍隊は戦争目的で突き進むので　組織を維持拡大するため　必ず相手を求めて暴走を始める　守るだけの軍隊などあり得ない

トップが　組織目的を明確にし　明確な哲学を掲げて徹底した組織統制・教育を図らない限り　下剋上が起き組織が崩壊する　

トップと上昇志向を持つ中堅層の暴走は止められない

組織統率者が崇高な理想と哲学を持たない限り　組織は崩壊する

更に　人事・教育行政が組織の命運を決定する

自分の企業人生を彷彿させる研究を進めることが出来ました