著者の麻田雅文氏は 昭和55年生まれ 学習院大学文学部史学科卒

正直な処 シベリア出兵に関する知識は 殆ど欠落していました そもそもの出兵の切っ掛けから 最終結末迄 多くのことを教えられました
第一次世界大戦下 シベリアに囲われたチェコ軍4万人をウラジオストクから太平洋 アメリカ経由で欧州戦線に送り込もうという壮大な計画の下に日本軍のシベリア出兵が要請されますが 日本は此れを口実に遥かバイカル湖まで出兵し 満州鉄道 シベリア鉄道への進出を図ります
最終的に 日ソ基本条約が結ばれ 現在の日ソの関係 北方領土の位置付けが決められます
翌年 ソビエト共産党への対策として治安維持法が制定されます
シベリア出兵の背景には 日露戦争で得た大陸利権の維持が難しかったことに求められます
ある意味 第二次世界大戦へのレールは 日清戦争から一直線に敷かれていたことが良く理解出来ました
麻田氏の著作をさらに読み進めてみたく感じます