忍びたちの本能寺

近衛龍春の文庫第二作

文庫本第一作は「九十三歳の関ケ原」　大島光義という実在の武者を克明に書き込んだ長編でした

本作は　甲賀忍者が織田信孝の命により　明智謀反の黒幕を探す物語　数多くある明智光秀の信長誅殺の理由　裏で糸を引いた黒幕説は数多く存在しますが　その多くを網羅し　甲賀忍者の眼を通して解明していきます　多少無理のある設定ですが　小説としては面白く読了しました

私は　個人的には近衛前久の関与があると考えていますが　この説を著者はあまり重視しなかったようです　

明智光秀には何人か影武者が居たという発想も　中々ユニークで面白かったです

著者の他作品にも興味が湧いてきました