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ラピスラズリブルー

表御番医師診療禄

上田秀人書下ろし 現在(令和2年9月)十三巻まで刊行済
表御番医師診療禄_d0338347_15121313.jpg
物語は 貞享元年8月28日 江戸城内にて大老堀田筑前守正俊が 従叔父の若年寄美濃青野藩藩主稲葉石見守正休に刺殺されるところから始まります 稲葉もその場で老中大久保加賀守忠朝 戸田山城守 阿部豊後守 稲葉美濃守正則等に殺害されてしまいます
殿中での刃傷沙汰の魁のような事件ですが 双方が亡くなってしまったためその原因は究明されていません
堀田正俊は 五代将軍綱吉を産む立役者 綱吉は父と呼ぶほど堀田を重用したと云われます
大老が亡くなって喜ぶものが黒幕と考えると 
 1.将軍綱吉 堀田は生類憐みの令に反対していた
 2.甲府宰相綱豊 綱豊は四代家綱の弟の嫡男 
 3.御三家 本来徳川宗家に何かあれば御三家から後継を選ぶことになっていた
 4.大老酒井雅楽頭忠清 4代将軍に松平忠直の娘亀姫の嫁ぎ先 有栖川宮を将軍に呼ぼうと画策する
 5.堀田正虎 堀田正俊の次男 長男の正仲とは双子
 6.柳沢吉保 綱吉の側近(小姓)
辺りが 稲葉石見守に堀田政俊を殺させたのか...

狂言回しは 表御番医師 矢切良衛 ちなみに 表題は診療録 ではなく 診療禄 即ち診療代を指します

此れ迄 余り取り上げられなかったこの事件を 上田がどのように料理するのか見ものです
表御番医師診療禄_d0338347_18460703.jpg
既に完結しているので一気に読むことが出来ました
表御番医師診療禄_d0338347_18462311.jpg
あとがきに 著者本人が書いていますが 上田秀人氏は 大阪の歯科医師との兼業で著作業を続けてきたのですが 身体を壊したこともあり 第4巻悪血と第5巻摘出の間で歯科医師を廃業し 著作業に専念したとのことです
後半に 中根壱岐守正盛という人物が登場します 家光時代の大目付 隠密の総元締めのような役割を果たしています 実在の人物ですが今迄余り名前を聞くこともなかった人物です 上田秀人は先人達が取り上げなかった役職や人物を拾い上げるのが上手です









by toshi-ohyama | 2020-11-08 08:16 | 幕張図書館 | Comments(0)
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