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ラピスラズリブルー

墨龍賦

この作品が50作目となった 葉室麟作家生活12年目 本作上梓の10ヵ月後に葉室麟は急逝します
墨龍賦_d0338347_13572636.jpg
海北友松を題材に 戦国期の権力者の攻防を綴ります

「この世は力あるものが勝ちますが たとえどれほどの力があろうとも 人の魂を変えることはできません 絵に魂を込めるなら 力あるものが滅びた後も魂は生き続けます たとえどのような大きな力でも変えることのできなかった魂を 後の世のひとは見ることになりましょう」 作中で 海北友松が安国寺恵瓊に語った言葉ですが 「絵」という言葉を「作品」と置き換えれば 葉室さんの想いと受け止められます
作中 葉室さんは 妙覚寺貫主であった斎藤道三の息子である日饒上人(俗名 斉藤勘九郎)宛に送った書簡「美濃譲り状」は偽書であるとし 織田信長が 本能寺を宿舎にしたのは 日蓮宗が商家の檀家を多く持ち 其処から入る矢銭や 本能寺が種子島に拠点を持つことから得られる海外からの焔硝(鉄砲火薬材料)を得る為であったと推論します
この辺り 何処迄葉室さんの虚飾が含まれるのかよく判りませんが 本能寺の変の裏側が 少し垣間見られるようにも思えます

海北友松は 浅井家の家臣団の末裔であり 作品の中には  石谷頼辰 斉藤利光兄弟 春日局も登場 本能寺の変の事情にも触れています

海北(かいほう)友松は 雲龍図が秀逸ですが 狩野永徳との絵画論も展開され 心を奪われます   



by toshi-ohyama | 2021-02-14 07:12 | 幕張図書館 | Comments(0)
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