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ラピスラズリブルー

9条の戦後史

「9条入門」の続編


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加藤典洋氏の遺作でもあります
読むのに可也苦労しました
この連作程詳しい憲法9条論は知りません
成立の経緯から 今日に至るまでの護憲・改憲論を網羅して 詳しく解説してくれます
憲法9条が 日本人の創意により生まれたものではないことは 既に既知となっていますが 日本の安全保障が日米安全保障条約により構築されており 危機において自衛隊は米軍の指揮下に入ることは 此の本で知りました

日本国民は日本国憲法のもとで「平和のうちに生存する権利」を保障される
政府は 国民生活を様々な脅威から守る安全保障の義務を有する

即ち 憲法は自国の平和と安全を維持し その存立を全うする為に必要な自衛の措置を執ることを禁じてはいない
従って 急迫 不正の場合の必要最小限の実力(軍備)は認められる

2014年7月1日閣議決定は「国際的な安全保障環境の変化から 急迫 不正の場合の必要最小限の実力行使であれば 集団的自衛権の行使も自衛の措置として認められると判断するに至った」という見解に基づき 集団的自衛権も許されるとの憲法解釈を説明しています

戦後 重光外相が 対米対等な地位を求めて外交交渉に出ますが 対米従属関係は変わらず 改憲論は低迷します
護憲論も 自衛権放棄 国際中立化等の主張を掲げるも 具体的な実現性に欠けたままです

9条問題は 北方領土返還問題にも影響を与えます
冷戦終了後 ソ連は日米安保条約を敵視することはなくなりましたが 2016年11月 ロシアが歯舞 国後諸島返還後 其処に米軍基地がおかれない保証を求めたところ こっか安全保障局長谷内正太郎が それを保障できないと答え 米軍基地配備の可能性を示唆しています
この状況で領土返還交渉に進展が起きるはずがありません

竹島問題の韓国 尖閣諸島の中国が 日本に対して強気に出るのは 日本の自衛力の限界を知り尽くしているからではないでしょうか

9条問題が 重く圧し掛かってきます
 
 





by toshi-ohyama | 2021-05-30 06:10 | 幕張図書館 | Comments(0)
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