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ラピスラズリブルー

丹羽文雄の蓮如

丹羽文雄の作品は 初めて読みます 私の読書癖は著者の作品を片端から読み漁ることが多く 丹羽文雄は此れまで取っ掛かりとなる本が見つからなかったように思います
丹羽文雄の蓮如_d0338347_09100673.jpg
昭和57年発行の単行本 一冊1,500円の値がついています 8巻揃いで1600円で入手しました 文庫本もありますが 活字の大きい方を選びました
題名は 蓮如とされていますが 第二巻まで未だ蓮如には至らず 本願寺三世覚如時代を彷徨っています
親鸞は 法然の弟子であることを自ら強く主張しており 真宗は 自らの信仰の為のものであり 教団を創ることなど考えもしていなかったことを再認識しました
覚如は 親鸞の娘 覚信尼の孫であり親鸞の曾孫にあたります 覚信尼は子供たちの生活のため 親鸞の故地大谷廟所の土地を親鸞の弟子である関東の真宗教団に譲渡し廟所の留守職(るすしき)を覚信尼の子孫から選ぶよう求めます
即ち 真宗にとって大切なのは 親鸞の血統ではなく 親鸞そのものであり 親鸞のお骨と像が小さな草堂に祀られ 親鸞の血筋が堂守を
しているだけ 堂の管理費である灯明料と開扉料を関東の門徒から受け取るだけ 廟所は寺ではなく属する信者も居ません 
関東の門徒代表たちに対して 覚如が留守職就任を熱望する書状(懇望状 十二ヵ条)が残されていますが 覚如自身が布教を禁止されるなど 親鸞直系の覚如には屈辱的な内容が記されています
覚如は 大谷の地に 門徒達に禁止されていた念仏道場「専修寺」を建立し 独自に真宗の布教を始めます 此れが後に本願寺となります
覚如の長子存覚は 覚如に義絶され 了源が建立した興正寺(後の仏光寺)に居を構えます
一時は本願寺を超える門徒を抱え 隆盛します 漸く本願寺と仏光寺の関係が理解出来ました
丹羽文雄は この著作で太平記の世界を描いています まるで歴史学者のように膨大な資料を読み込んでいます 改めて丹羽文雄を高く評価します




by toshi-ohyama | 2021-07-02 05:57 | 幕張図書館 | Comments(0)
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