JR西日本の講演会会場で見つけた一冊

通常は その時の講演者の著書を買い求めるのですが 此の本の著者は存じ上げない方で「恵美嘉樹」多分お二人の下の名前を連ねたものと思います
2014年の発行ですが 店頭で見かけたことはありません
古代史のエピソードを簡明な文章で綴っています
新たな発見もいくつかありました
聖徳太子は武闘派の側面を持ち 三度の加羅奪回作戦を企画していること 藤原氏によって編纂された日本書記の語る歴史は都合の悪い処は改ざんされているので中々史実には迫れません
二つ目は 藤原薬子 長岡京建設責任者で暗殺された種継の娘だったこと
三つ目は 海賊の実態 地方行政官としての守(かみ 長官)介(すけ 次官)の役割は その任地から租税を集め都へ送る仕事ですが
瀬戸内海で物品が海賊に襲われ奪われた場合 海賊に奪われた物品は納税されたものとするという対処が取り決められており 地方長官の中には海賊と共謀し輸送船をわざと海賊に襲わせ 奪われた物品の一部は賄賂として朝廷高官に収める 海賊にも一部を手当として渡し 租税を横領するという輩が生じていたこと 何時の世も変わらぬ不正が横行していたようです