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ラピスラズリブルー

外務官僚たちの太平洋戦争

小さい活字が読みにくくなって 選書サイズの本はとても重宝します
外務官僚たちの太平洋戦争_d0338347_13292802.jpg
祖父が外交官でしたので 外交問題には興味があります
太平洋戦争開戦から終戦に至る過程において 外務官僚が国政にどう関わったのかを研究した一書です
国政における外交の位置付けを辿ることが出来ました
維新により成立した明治政府は 大日本帝国憲法により 天皇が国家を統べる政治形態を確立しました
伊藤博文は 輔弼という形式を導入し 形式的には天皇が統治する日本を確立しましたが 実質的には内閣が国政の決定権を持つ仕組みとしています 明治天皇には日清日露の開戦を拒否する権力は有りませんでした
同様に太平洋戦争も軍部の意向を抑える力が内閣にはありません 開戦の権限は 形式上枢密院への諮問を経て天皇が勅諭によって宣言する形を取ります
国家間の係争を 武力か外交か何れの方策により闘うかは 国策要綱により決定しますが それを決めるには 参謀本部 軍令部の了解が必要となり 参謀本部の原案に字句修正を加える程度の力しか外務省に権限はありません

此の本から得た知見の一つが 開戦時 終戦時の 東郷外相の外交 
対中華二十一ヵ条要求の際 加藤高明外務大臣は関係各省庁の意見取り纏めに奔走するも 確固たる外交方針を持てず 伝統的外交交渉の手法を踏襲 要求糊代を上乗せし交渉の過程で相手に譲歩する余地を加えての過剰苛酷な要求を提示 国際的な批判を浴びる結果となります
太平洋戦争開戦時の日米交渉に於いて 東郷の外交術は 旧来の外交手法に拘る余り 結果的には和平を齎すことが出来ません
終戦時のソ連を仲介とする和平交渉も 幾多の国際情勢に関する情報を正確に把握出来ず 原爆投下や ソ連の条約無視の侵攻を許してしまいます
「東郷外相は 本気で戦争を回避 もしくは終戦を目指していたのだろうか 職人的外交術に酔っていただけではないのか」という問題提起に真実味を感じます


  



by toshi-ohyama | 2023-11-24 06:49 | 幕張図書館 | Comments(0)
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