ラピスラズリブルー

2018年 05月 08日 ( 1 )

昭和陸軍全史

昭和陸軍の通史としては 追随を許さぬ内容の充実した全3巻 バーデンバーデンでの統制派誕生から書き起こします

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陸軍内の派閥争い 山縣が作り上げた長州派閥と薩摩上原派の確執に始まり 皇道派と統制派が争い 昭和陸軍の歴史 無謀ともいえる世界戦争への突入を陸軍内における権力闘争と絡め合わせて解説してくれる名著です

何故 日本は 勝ち目のない世界戦争にのめり込んでいったのか 明治維新から続く日本の生きる道を富国強兵に選び 永田鉄山以降の陸軍首脳が以下のような国家方針を掲げて 生き残りを賭けて選んだ道の先にあったものが世界戦争だったと位置付けます

第一次世界大戦以降 戦争は国家総力戦となる 従って国家の有する総合国力を戦争目的に向けて統制する挙国一致の国防国家によらなければ 国防の目的は達せられない

その国防国家建設の実現には軍備の充実とともに自給自足経済体制樹立が必要であり

そのためには南方の資源を獲得しなければならない

此処から日満支を中軸とする「大東亜生存圏」(大東亜共栄圏)の形成が必要とされる

自給自足経済体制は 米英依存経済からの脱却も意味する

大東亜共栄圏に含まれる資源供給元の東南アジアは其の殆どが英仏蘭米の植民地として欧米列強の支配下にあり 大東亜共栄圏は欧米列強の利害と正面から衝突するものであった


著者の川田稔氏は 1947年生まれ 戦争未体験の同世代の方の渾身の研究に感動を覚えます
著作は 日米開戦迄の経緯を辿り 開戦以降は概説に止めています

大和ミュージアム館長 戸高一成氏も1948年生まれ 「海軍反省会」を10年かけて世に送り出し続けています 
お二人の業績を今後も追いかけていきます


by toshi-ohyama | 2018-05-08 05:17 | 幕張図書館 | Comments(0)



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