ラピスラズリブルー

カテゴリ:幕張図書館( 116 )

闕所奉行裏帳合

大好きな上田秀人の作品全6巻を一気に読了しました

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初めて聞く 闕所という言葉 しかもこんな不思議な奉行職があった事を初めて知りました
江戸払いというお仕置きが 有名無実で旅草鞋を履いていれば旅行中と看做され 市中に入り込んでも黙認されたとか
今回は 歴史上の人物 鳥居耀蔵が登場 儒学を信奉し洋楽排除に躍起となった人物でこの小説の中では悪役を演じています
第6巻は 少し物語を端折った感じがします 後数冊は書けたものを無理やり簡潔に追い込んだような消化不良が残ります
次のシリーズを始めるために 無理やり終わらせてしまったのではないかと推察します


by toshi-ohyama | 2018-05-20 05:24 | 幕張図書館 | Comments(0)

上田秀人 104冊目

時代小説作家 佐伯泰英氏にも随分お世話になりましたが 些か飽きが き始めており 最近は上田秀人の方がお気に入りです

新しいシリーズ 日雇い浪人生活録が 既刊5巻となりましたので読み始めました
何冊か溜まってからでないと 粗筋も忘れてしまうのでこのシリーズも発刊から2年が経っています

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主人公は 田沼意次 今まで悪役として書かれることが多かった意次を 上田秀人はどう料理するか とても楽しみです
ちなみにこの作品は 104冊目 歯科医師の現役でありながら 15年で100冊というハイペースで書き下ろしている作者に驚きと称賛の拍手を送ります



by toshi-ohyama | 2018-05-14 06:52 | 幕張図書館 | Comments(0)

昭和陸軍全史

昭和陸軍の通史としては 追随を許さぬ内容の充実した全3巻 バーデンバーデンでの統制派誕生から書き起こします

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陸軍内の派閥争い 山縣が作り上げた長州派閥と薩摩上原派の確執に始まり 皇道派と統制派が争い 昭和陸軍の歴史 無謀ともいえる世界戦争への突入を陸軍内における権力闘争と絡め合わせて解説してくれる名著です

何故 日本は 勝ち目のない世界戦争にのめり込んでいったのか 明治維新から続く日本の生きる道を富国強兵に選び 永田鉄山以降の陸軍首脳が以下のような国家方針を掲げて 生き残りを賭けて選んだ道の先にあったものが世界戦争だったと位置付けます

第一次世界大戦以降 戦争は国家総力戦となる 従って国家の有する総合国力を戦争目的に向けて統制する挙国一致の国防国家によらなければ 国防の目的は達せられない

その国防国家建設の実現には軍備の充実とともに自給自足経済体制樹立が必要であり

そのためには南方の資源を獲得しなければならない

此処から日満支を中軸とする「大東亜生存圏」(大東亜共栄圏)の形成が必要とされる

自給自足経済体制は 米英依存経済からの脱却も意味する

大東亜共栄圏に含まれる資源供給元の東南アジアは其の殆どが英仏蘭米の植民地として欧米列強の支配下にあり 大東亜共栄圏は欧米列強の利害と正面から衝突するものであった


著者の川田稔氏は 1947年生まれ 戦争未体験の同世代の方の渾身の研究に感動を覚えます
著作は 日米開戦迄の経緯を辿り 開戦以降は概説に止めています

大和ミュージアム館長 戸高一成氏も1948年生まれ 「海軍反省会」を10年かけて世に送り出し続けています 
お二人の業績を今後も追いかけていきます


by toshi-ohyama | 2018-05-08 05:17 | 幕張図書館 | Comments(0)

残念過ぎる内容

著者の 宮脇淳子 倉山満 両氏とも 可成り激烈な論調を持つ歴史研究者です
朝鮮史 特に 征韓論以降の朝鮮史に興味を持つ身として 読まずにはいられない本ですが あとがきに著者が書いているように 四方山話のような内容です

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お二人は 共に博覧強記ではありますが 正直なところ 「ひけらかし」のような印象も持ちました
出所がはっきりしないこと 決めつけが激しく FACTというより主観的な歴史の切り取りに感じられ 最後までなじめぬまま読了しました




by toshi-ohyama | 2018-05-04 05:52 | 幕張図書館 | Comments(0)

松本清張 昭和発掘

司馬遼太郎に傾注すればするほど 松本清張から足が遠ざかっていきました
NHKの番組をきっかけに 2005年に新装版が発刊された文藝春秋の文庫版全9冊を一気に読了しました

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若い頃のような速読が出来ず 100頁程度読むと眼がかすみ 集中力が切れてしまう中で漸く読み終えました
全9冊中 後半5冊は2.26事件を取り上げています 前半も2.2.6事件の前哨戦のような事件を取り上げているので このシリーズは2.26を書くために
書き続けたのではとも思います
学生時代から2.26事件には興味があったので 史跡を辿ったり 出版された本も随分読んでいたつもりですが初めて知ることも多くありました
松本清張が集めた資料は膨大で 且つ彼はかなり深く資料を読み込んでいます
残念ながら 軍法会議主席法務官 匂坂春平中将の残した資料を清張が手に取ることは出来なかったようです




by toshi-ohyama | 2018-04-28 05:22 | 幕張図書館 | Comments(0)

昭和史発掘 松本清張

NHKの番組に触発されて 松本清張に挑戦します
元々 松本清張という作家に親近感が持てず 推理小説も私のジャンルにはありませんでした
社会人になってから 司馬遼太郎に魅せられ 司馬さんとは対立的だった松本清張には近寄らなかった というところです

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昭和史発掘は 文庫本で全9巻 このうち後半5巻は2.26事件について書かれています
此れまでに 2.26事件関係の本は 出版されているものは その大半を読み漁りました 
作家ごとに読み続けるという癖もあり この本は初読となります

漸く第4巻に入りましたが 清張が夫々の題材について膨大な資料を紐解いていることに驚きました
又 取り上げる方が小説家の場合 その作品をかなり深く読み 的確な批評を加えています
新たな史実を数多く知ることも出来ました
博覧強記さは 司馬さんに劣らぬものを感じます

司馬さんの俯瞰歴史観に対し 清張さんは民衆の視点に寄り添いながら作品を書き上げているように感じます
第5巻からは 愈々2.26事件です


by toshi-ohyama | 2018-04-08 06:35 | 幕張図書館 | Comments(0)

松本清張の遺言

松本清張作品の解説本が発刊されました 此れ又 表題に騙された感がないでもない
遺言とあるので 清張の遺言を解説しているのかと思えば 神々の乱心という清張の遺作の解説本でした

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推理小説は余り得意でなないので 清張作品は殆ど読んでいません
神々の乱心は 昭和天皇と弟宮秩父宮を絡ませた歴史小説のようで未完に終わっています
清張は 邪馬台国論争とか独自の発想をもとに古代史を解き明かしてくれています
司馬遼太郎と直木賞の選考委員をされていた時期があり 二人の意見が合わずに該当者なしが何度か生じています
半藤一利氏は どちらかを選べと云われたら松本清張を選ぶと書かれていました
私は 司馬さんに軍配を上げていたので 清張にはあまり興味が沸きませんでしたが この本のおかげで真面目に清張と対峙してみようかと
思い始めています  先ずは昭和発掘から取り組みます


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先に講義本を読了した感想は 昭和史発掘に挑戦してみようかという気持ちになったことです
原氏は 松本清張の視点が 弱者にあり 格差を意識したものであると説明してくれています
昭和史発掘は 清張が極力私見を排除し 資料に忠実に書き上げたとのこと 活字の大きな新装版があるとのことで 早速NETで注文しました
(残念ながら それ程活字は大きくなかった)




by toshi-ohyama | 2018-04-02 06:44 | 幕張図書館 | Comments(0)

西郷隆盛と明治維新

著者 坂野潤治氏の略歴を読むと 東京大学文学部卒業と 60年安保闘争を全学連の闘志として闘うとの記述を見出します

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書中に 自らを西郷隆盛に傾注すると書かれています

日本近代史の研究者として この坂野氏と佐々木克氏の著作は平易で とても判り易く綴られており 繰り返し通読し日本近代史の理解を深めるのに大きな力となりました

この著作の中で認識を新たにしたことは
 1.安政の大獄は 第14代幕府将軍職を巡る政治闘争であり 戊午の密勅という一部朝廷公家の政治行為に対する政治的行為であった
 2.薩長盟約は 朝敵となった長州藩の汚名を雪ぐための密約 薩土盟約は将軍職の廃止と政治改革(二院制)を密約したもの
 3.西郷隆盛は征韓論の主張者ではなく 明治六年の政変は岩倉具視の謀略による西郷の排除
     西郷の渡韓は 既に軍艦春日に乗船しての外務大丞花房義質の派遣があり 禁じられていた政策の変更ではなかった
     岩倉は「西郷の渡韓は即開戦となる」と西郷の策を捻じ曲げて上奏し 閣議決定を明治天皇に却下させた
 4.明治6年(1873年)9月の岩倉帰国までの間に西郷主導留守内閣が施行した主な政策は

以下の通りである。

府県の統廃合(372県)

陸軍省・海軍省の設置

学制の制定

国立銀行条例公布

太陽暦の採用

徴兵令の布告

キリスト教禁制の高札の撤廃

地租改正条例の布告



by toshi-ohyama | 2018-03-28 06:59 | 幕張図書館 | Comments(0)

上田秀人 新シリーズ 町奉行与力奮闘記

平成27年9月から始まった 上田秀人の新シリーズ 町奉行内与力奮闘記 平成30年3月までに6巻が書き下ろされています

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上田秀人は 大阪の歯科医師
今や 本業は小説家なのか歯科医師なのか判らぬほどヒットシリーズを数多くの書き上げています 昼間は歯医者(開業医) 執筆は夜中と聞いています
佐伯泰英が 量産を誇っていますが 上田秀人も負けず劣らずのハイペースで作品を発表しています
少ししつこいと感じるほど 江戸時代の諸制度 登場人物の心のうちを書き連ねます 心の内を詳しく解説します 話の展開が早く 何時もドンデン返しと云うか
思わぬ結末に途中で本を閉じることが出来なくなります

発売になって暫くは買い溜めし 数冊集まったところで一気に読み進めます 面白さに引き込まれます





by toshi-ohyama | 2018-03-24 04:22 | 幕張図書館 | Comments(0)

へうげもの

漫画ですっかり人気者になった 古田織部 実は古田織部については 余り資料が残っていません
織部焼についても織部がどの程度絡んだものなのか良く判ってはいません
千宗易(利休)が 秀吉の勘気に触れ 堺に送られるとき 秀吉に睨まれることを覚悟で見送りに出た(言葉は交わしていないようです)のが 細川忠興と古田織部でした
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わび茶の利休亡き後 武家の茶道を確立し小堀遠州に継承していったのが織部 大阪冬の陣の終了後 大阪への内通を疑われ息子ともども切腹させられます
私の中では 印象が薄く 今回2冊の本を通読してみましたが 謎は深まるばかりでした

織部焼の絵柄の斬新さ 緑と黒の鮮やかな構図は 現代でも通用するほどのデザイン性を感じます
織部が創り上げた武家作法は 簡潔で判り易いし 広々とした明るい茶室も好ましいものですが 
茶碗のゆがみは飲み易さを阻害するものとしか感じられず 未だ「ひょうげ」が理解出来ぬままです

高橋氏は 利休を尊大で秀吉の出自が卑しいと蔑んでいたと書いています 織部は利休亡き後 茶器の目利きで莫大な財産を得たとも
唐物尊重の世界を和物に価値を見出させた茶道の美意識を変えたのは利休ですが 利休の茶は大名や一部上流階級の特権的なものに終わったようであり 大衆化は秀吉以降の功績と考えられます その中で織部の果たした役割をもう少し調べてみたいものです



by toshi-ohyama | 2018-03-16 06:59 | 幕張図書館 | Comments(0)



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