ラピスラズリブルー

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小村寿太郎とその時代

岡崎久彦さんのその時代シリーズ第二弾

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伝統的なロシア南下政策 自国の東西で不凍港を求め積極的に帝国主義的侵略を繰り返すロシア 
露清密約によりシベリア鉄道の延伸として満州鉄道敷設の権利を得て 朝鮮 山東半島経由で帝国主義的北上をする日本と朝鮮満州で互いの利益線が交錯することは明白
ウラジオストックに僅かに顔を出したロシアには 朝鮮・満州に日本が進出することが自国の領土拡大路線にとって好ましくないことは明白 日露の国境線が隣接する満州 朝鮮は必ずロシアの領土化を進める 小村寿太郎を引き立てた陸奥と同じように小村の外交官としてのスタンスは 如何にロシアからの侵略を撥ね退けて 大陸に日本の植民地を拡大するかに集中していたと感じます

ロシアと日本の格差は 人口比で1/3 鉄鋼生産 150万トン対数万トン 銑鉄 220万トン対数万トン 陸軍動員可能兵力 350万人対58万人
歩兵兵力 1740大隊対165大隊 太平洋戦争時にアメリカに対して圧倒的に不利な経済力にも拘らず無謀にも開戦を決意したのは ロシアに対して此れだけ不利な状況にあったにもかかわらず勝利したことが念頭にあったのかもしれません

1905年奉天大会戦時に ロシア軍32万人 日本軍25万人 但しロシア軍はシベリア鉄道により月5万人の増強が可能な状況にあり 半年後にはロシア軍兵力は倍加され 日本軍に勝ち目は無くなっていたであろうと考えられます   
逆に会戦が半年早ければ前年9月の遼陽戦時の22万人程度であったであろうと推察出来 戦闘の帰趨如何によってはロシア軍主力のせん滅も可能であったかもしれません 小村達が開戦を急いだ理由はこの辺にあったのかもしれません
  
帝国主義的大陸進出 植民地獲得競争に国の命運を賭けるとの国家戦略に沿えば 実に見事な国家主導であったかと思われます
帝国主義的植民地獲得闘争が時代遅れになりつつあったというもう一方の時代の趨勢を読み間違え無ければ 小村達は国家繁栄の英傑として称えられていたかもしれません 

此方は再読

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著者は片山慶隆氏 小村が係わった条約の条文を細かく解説してくれているので 理解が進みました
陸奥-小村時代は一番外交が力を発揮した時期 日本の興隆を一番に考え帝国主義的進出を選択したことを私は評価します






by toshi-ohyama | 2017-10-31 07:11 | 幕張図書館 | Comments(0)

鎌倉芸術 運慶

興福寺中金堂再建を記念して 東京国立博物館で運慶展が開催されています

興福寺は 且つては藤原氏の氏寺 檀家を持たぬ法相宗大本山 明治維新後の激しい廃仏毀釈運動の中で 当時の貫主は250円で売却 塔自体は燃やして金目となる金属金具のみを取り出し売りさばくことまで考えたとの話があります 世界遺産に登録され壮大な再建計画も立てられ 2018年中金堂 その後南大門も再建が計画されています
となると 西金堂も再建されることになるのでしょう
塔の売却という意味では同じ法相宗の薬師寺も高田好胤氏が東塔を売ろうとしたと云う話を聞いたことがあります 百万巻写経で見事に西塔 金堂 回廊を再建し白鳳伽藍を再現しました 同じ法相宗の興福寺も同じように再建を考えるのは不思議ではない とはいうものの宗教寺院としてではなく観光名所としての再建としか思えず 宗教の荒廃を感じます

運慶の時代は 鎌倉期 多くの寺の再建があり 仏師たちは大忙しで次々に仏を彫り出しています
私の大好きな大日如来像は 若干20歳前後のデビュー作(2年前に息子湛慶が生まれています)

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晩年の運慶作品は阿弥陀如来が多く この大日如来は何らかの慶派に受け継がれた型紙を使っているように思われます
又 この大日如来に劣らぬ傑作が 無著世親菩薩像 

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この兄弟は印度僧で法相宗確立の祖 その精神性を見事に彫り出した日本彫刻の最高傑作のひとつと云えます(運慶はこの像を 二人の息子に担当させています)

最近 ある仏師の作品展を拝見しましたが ご本人が「どんなに努力しても運慶に近づくことはできない」と その偉業を讃えていました
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by toshi-ohyama | 2017-10-29 07:53 | 幕張美術館 | Comments(0)

 三部作番外 利休の闇

とうに社会人を卒業して 75歳にして作家デビューされた加藤廣氏 構想15年のデビュー作「信長の棺」は見事な発想で目から鱗の印象を今でもはっきり覚えています
秀吉の枷 明智左馬之助の恋で完結した三部作から少しおいて 発表されたのが 利休の闇
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膨大な資料を丁寧に読み解き 利休居士を見事に描いています
何処までが史実で 何処からが創作なのか 若い時に読んでいればこれが史実だと思い込むと思います
何故 利休は切腹したのか なるほどなと思わせてくれる説得力があります
利休の茶に対する解釈は 私の抱いていたイメージにとても近いので共感が持てます
信長が許可制をとることで権威付けした茶道を 利休は庶民でも愉しめるものに作り替えていった 美の価値観を変えていったことは利休居士を私も高く評価したい
だとすれば 何故利休は細かい規則を作り制約を加えていったのか 儀式化し権威付けすることにより 鎌倉仏教と同じように組織化が進み「本来の心」が失われていったのではないか...などと 想いが巡る秀作です


by toshi-ohyama | 2017-10-27 07:31 | 幕張図書館 | Comments(0)

結局 HARIOに

以前 とても安価なティサーバーを買いましたが 予期した通り 簡単に割れてしまいました
仕方なく 少し高価ですが 買い換えました


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耐熱なのでお値段は千円を超えます
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耐熱硝子なので 茶漉しを外せば電子レンジでも使えると書かれています
茶漉しが大きいので 茶葉がジャンピングするとのこと 中々考えられています
少し上部を絞ってあるので 洗うときには手が入りにくいのが難点ですが...

矢張り安物買いは銭を失いますね




by toshi-ohyama | 2017-10-25 06:57 | Comments(0)

もう一つの武蔵野饂飩 土方歳三饂飩

武蔵国多摩郡石田村(現在の東京都日野市石田)の豪農に生まれた土方歳三 実家は石田散薬という打ち身に効く薬を販売していたそうです
歳三は若き日に 松坂屋いとう呉服店に丁稚奉公したこともあると云います 
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ご当地饂飩と云う意味か こんな饂飩が販売されています 

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ご覧のように真っ白なつるつるなのどごしのうどんです 美味しいです 他にも名前のつけようがあるやにも思えますが...
味は保証します 別の名前では売れないでしょうかね
所謂武蔵野饂飩とも違います



by toshi-ohyama | 2017-10-23 09:06 | 幕張食堂 | Comments(0)

波佐見焼

長崎の波佐見焼が大人気なのだとか

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文禄慶長の役で渡韓した大村藩主 大村喜前が帰国時に朝鮮陶工 李祐慶を同行させ(連行ではないようです) 長崎の地で登り窯を築いたのが始まりとあります
当初は釉薬を施した陶器中心 五島列島天草の真っ白な陶土(有田も同じ土を使っています)を発見してから 磁器生産が中心となり 1990年代には生活雑器の
1/4から1/3を占めた時期もあるとか
隣接する有田とは 使用する薪の取り合いが絶えなかったそうな 青い色がとても映えるお気に入りの皿となりました



by toshi-ohyama | 2017-10-21 06:58 | 雑学 | Comments(0)

今年が50周年 CHOR-FARMER

ここ数年 CHOR-FAMER という男性合唱のコンサートを追い掛けています
今回は CFサロンという名のコンサート 当日のパンフレットにCDが一枚付いてきました

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東京農業大学のグリークラブ出身者が指揮者の升本弘さんの指導の下 研鑽を重ねて来られました
元々はドイツ歌曲を謡い続けて来られましたが 最近は昭和20年代付近の昭和歌謡も多く取り上げられています
「しみじみと やさしく」とのテーマを追求して50年 涙を誘うような名演奏も聴かせてくれます
伴奏者の湯山優子さんも素晴らしいピアノを聴かせてくれます

最近のコールファーマーを 指揮者の升本さんは「元々男声合唱は田舎者が蛮声を張り上げるばかりだが 年を経て少しは御聞かせ出来るレベルになって来た」と
褒めて居られました

今回 終演後 団員の大石さん三瓶さんとゆっくりお話する機会が持てました
曰く 歌う前に詩をしっかり読み込み理解していないと升本先生に見破られる 年々少しずつ編曲が変わっているので前の楽譜が使えない 等々 興味深い話をお聞きすることが出来ました
来年1月には 50周年の記念コンサートが開催されるとのこと 今からとても愉しみです


by toshi-ohyama | 2017-10-19 10:45 | 幕張音楽会 | Comments(0)

日本近代史の分岐点

企業人引退以来 永年の夢でもあった 日本近代史の解明を進めています

日本の帝国主義の発端となったのは何か 誰がそれを推し進めたのか

日清日露戦争開戦までの経緯は そして韓国迎合の経緯は

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学生時代 岩波新書は店頭に並ぶものを方端から乱読したものですが 改めて一冊ずつノートを取りながら読み進めて居ます

各本により 年号に誤植があったりしますが 多方面からの分析は 同じ資料を違う観点から検証出来 耽読を愉しんでいます

この本では 日清日露と韓国併合過程を 整理出来ました ノートもだいぶん溜まってきています



by toshi-ohyama | 2017-10-17 08:51 | 幕張図書館 | Comments(0)

陸奥宗光とその時代

以前一読した本をもう一度引っ張り出しました

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岡崎久彦さんの著作に集中して読み込んだことがあります
岡崎氏の祖父 岡崎邦輔は陸奥宗光と従兄弟同志
岡崎久彦さんのTVでの講演はとても説得力があり注目していました

日本の帝国主義 大陸への進出について 当時の世界情勢から説き起こし 当時の日本の戦略を現代の常識で判断してはならないと説かれていたのがとても印象に残っています

明治維新により幕藩体制から脱した日本は 西欧諸国からの帝国主義的侵略を撥ね退け 富国強兵路線により国の拡大興隆を図ります
当時は 工業生産の成果物を売りつける植民地を持つことが国の繁栄の必要条件 更には資源不足の狭い国土を大陸に拡げることが不可欠であったことは 誰しもが認めること
先ずは開国が遅れた朝鮮を自らの勢力圏に囲い込もうと動き始めたのが征韓論 隣国を自国の繁栄のために侵略することが褒められることではないのですが 阿片戦争により英国が清を食い尽くし 諸外国の矛先が日本へも向けられようとしていたことも事実であり 局面打開に征韓を目指したことは 当時の維新政府の必死の生き残り戦略であったと分析します

薩摩長州を中心とする維新政府の中で 外交分析と実務能力の高かった陸奥が 只管大陸侵攻に傾注していったことを 我々は高く評価しなければならないと思います
ロシアはウラジオストックに続く第二の不凍港を求めて必ず南下政策を進めるであろう 実力のない清の下に朝鮮を任せておけば ロシアは必ず南下し満州に留まらず朝鮮へも手を伸ばしてくるだろう だから日本は朝鮮に特殊利益を求め清国と戦わねばならない 兎に角あらゆるきっかけを利用して清国と戦わねばならない 

維新前から陸奥の時代にかけて インドムガール帝国 トルコオスマン帝国 そして清国に対して 西欧諸国はどのような形で帝国主義的侵略と植民地化を進めて来たか
始めは 通商を求め 低い関税により輸出攻勢をかけ 国内産業を壊滅させ 植民地化を進める 
明治維新後 日本の生き残りの道を 帝国主義的な大陸への進出に求めたことを否定出来るであろうか 

陸奥は日本の実力・軍事力の限界を良く認識し 三国干渉をいち早く受け入れた決断も見事であり それ以降の次世代が 世界情勢の変化や自らの限界を過信し 全世界を相手とする無謀な世界戦争に自ら飛び込んで行ってしまった事実との違いが何処から生じたのか 歴史から学ぶことが我々に課せられた課題と考える次第です 


by toshi-ohyama | 2017-10-15 07:08 | 幕張図書館 | Comments(0)

館林から銀座へ 花山饂飩

うどん天下一決定戦U-1グランプリ3連覇との大看板を掲げて銀座に進出した 群馬県館林の饂飩店 「花山饂飩」
店の家訓は 決して大量生産するな 饂飩はその土地の文化慣習 特産物と深く関わる郷土食 主人の手を離れて量産すれば味が変わるとの警句であると 家訓を掲げています
事実 地方で美味しかった料理が 東京に出て来ると 水や食材が変わり味が変わってしまった例を多く知っています

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歌舞伎座の近くに銀座店を開き 開店から連日大行列が出来ています

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売り物は ご覧の「鬼ひも川」とんでもない平打ち麺 こんな麺見たことありません
300回以上の足踏みで麺を鍛えるそうです
銀座で人気が出て 味が変わることのないことを祈ります 




by toshi-ohyama | 2017-10-13 07:10 | 幕張食堂 | Comments(0)



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