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ラピスラズリブルー

本所おけら長屋 100万部

本屋の店頭で やけに目立つ文庫が眼に入りました

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シリーズ累計 100万部 書きおろしで既に13巻が発売されています
大分前から気にはなっていましたが 作家で読み手繰る癖のある私は 中々新しい作家に手を出しません

一冊読んでみました 全般的に明るい文体 軽い文章 毎回完結の短編集 
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両国橋を渡った東側 回向院のすぐ隣にあるおけら長屋 雇われ大家を含め13件の長屋住人が繰り広げる庶民の四方山話
登場人物も少なく 明るく軽い話は とても読みやすい 何処かで味わったことのある口調だなあ と 思いながら第一巻を
読み終えました
読了して気が付きました 落語です 人情噺ではなく 地口が散りばめられた江戸落語の軽快さで物語が語られます
弥次喜多役の 金太・万造という凸凹コンビが噺の展開役

所謂大衆小説は 哀調が漂うものが多く 苦しく息が詰まる思いにかられることが多い 藤沢周平 池波正太郎 山本周五郎 等々
其れに比し この小説は 実に軽い 読み終えると説教じみたところもなく 但し読了後何も残らない 面白かったのみ
寄席で 落語を一番聞いた後のような心地よさが漂います 全巻読むのには少し時間がかかりそうですが...
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カバーを外すと もう一枚カバーが出て来ました 出版社が想定した読者層が変わったことを如実に表しています 多分 当初は歴史小説ファンを狙ったのでしょう
しかし 内容からすると新しい表紙の方が若い読者を獲得出来るでしょうね 編集者の企画力を感じます

 





# by toshi-ohyama | 2022-11-01 06:35 | 幕張図書館 | Comments(0)

合戦の日本史 本郷和人

本郷和人の 分野別日本史シリーズ 今回は合戦
合戦の日本史 本郷和人_d0338347_17594164.jpg
彼の専門は 中世史ですので 通史として古代から第二次世界大戦までを網羅したものではありません
判り易い平易な文章は 何時もながらですので 寝っ転がりながらでも読める日本史です
戦国期 一万人の軍隊を1か月維持するには 1億円掛かるという説明は 説得力がありました

矢張り 専門分野ではないので 城郭の話などは 千田教授には敵わないようですが 肩の凝らない読み物としてはお勧めします




# by toshi-ohyama | 2022-10-31 06:33 | 幕張図書館 | Comments(0)

でかしたジーヴス

ジーヴスシリーズ国書刊行会版第3冊 
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バートラム・ウースターと執事ジーヴスのコメディー短編集 
短編の形式をとるものの 話は 前作 「比類なき」 「よしきた」 と登場人物も重なっています
従って 此れから読み始める方には この順番でお読みになることをお勧めします 
内容は 完全なワンパターンで 各編の最終大演壇でジーヴスの仕掛けが功を奏してハッピーエンドの幕切れとなります
如何なる正業も持たない英国独身貴族のバーティが繰り広げるドタバタの世界です
珈琲を飲みながら一日に短編一回分を読み英国ユーモアに心を和ませて貰えます
次作「サンキュー、ジーヴス」は長編とのこと ページをめくるのが愉しそうです




# by toshi-ohyama | 2022-10-30 06:45 | 幕張図書館 | Comments(0)

それゆけ、ジーヴス

ジーブズシリーズ単行本第2編
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原題は Carry on,Jeeves(1925)
日頃から 巻末の解説は殆ど読みませんが 著者のあとがきは結構引き込まれます 此の本にも訳者森村たまき氏の訳者あとがきがあり 愉しませて貰いました
森村氏は ジーヴスの世界を 古今亭志ん生の「粗忽長屋」に擬え 「おバカの博覧会」と評しています
英国人のユーモアは 仏蘭西人のウィット同様 日本人には到底理解出来ない世界です 自虐の真髄は英国で生まれ英国貴族の中で生活しない限り体得も実感も出来ないものと考えます
主人公の英国貴族 バートラム・ウースターは 訳者の云うバカ・阿呆・道化とは本質的に異なる人物と私には映ります
著者のP.G.ウッドハウス氏がミュージカル舞台の脚本家でヒット作も多いという解説に 意外性を感じています 
経済的事情からオクスフォード大学進学を断念し 香港上海銀行ロンドン支店に勤務しながら執筆活動を始める著者の健筆ぶりは 上田秀人を想起させるものがあります
単行本2冊を読了し 完全にジーヴスに取りつかれた自分を感じています





# by toshi-ohyama | 2022-10-29 05:19 | 幕張図書館 | Comments(0)

比類なきジーヴス

美智子上皇后様の誕生日コメント以来 私の中ではジーヴス症候群が始まりました
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単行本版の最初は 比類なきジーヴス
文庫本「ジーヴスの事件簿 才知縦横の巻」と同じ内容も含まれているようです 両者は訳者が異なるため 微妙に内容に違いがあります
事件簿には 主人公ジーヴスとジーヴスの御主人ウースターの出会いの一話が冒頭に置かれています
単行本は 訳注がより丁寧な気がします
英国の小説は 英文学 英国の生活に余程詳しくないと 機微が判らないで読み飛ばしてしまいます




# by toshi-ohyama | 2022-10-28 07:03 | 幕張図書館 | Comments(0)



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