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ラピスラズリブルー

イザナキとイザナミの正体 関 裕二

著者は 歴史学者ではありませんが 彼の歴史への視点は 学者を遥かに超えています

イザナキとイザナミの正体 関 裕二_d0338347_10100597.jpg

主題のイザナキ・イザナミよりも 神武東征の歴史が 日本書記の著者により 三つの話に別けられ歴史が改ざんされたとの関氏の推論がとても面白く 腑に落ちました
抑々のヤマトは 東海(尾張)と丹波・若狭・近江の豪族(タニハ勢力)がヤマトに侵入 吉備勢力との戦いを経て 北部九州邪馬台国の制圧に成功します
卑弥呼は元々北部九州の連合政権ですが 巍に対して「ヤマト」と偽り日本国王の称号を得ます
卑弥呼を殺したのは台与(神功皇后)更に台与は景行天皇によって北部九州を追われ高千穂に逃れます その末裔が神武 
神武がヤマトに入った時に 協力するのが吉備系のニギハヤヒ(物部) 抵抗するのが松坂伊勢系のナガスネヒコ(蘇我)

まだ整理がつきませんが 面白い仮説です


 




# by toshi-ohyama | 2025-10-17 17:10 | 幕張図書館 | Comments(0)

幸村を討て 今村翔吾

著者は 未だ41歳の若さ 2022年には塞王の楯で直木賞を受章
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本作は 歴史ミステリーに分類されると ハチマキに書かれています
初出は「読売新聞オンライン」に掲載されたとあります
7編の話が絡み合い 縺れ合う 綿密に組み立てられた構想力に感嘆します
真田昌幸には 三人の息子があり 長男信之の幼名は 源三郎 次男信繁は 源次郎 二人の幼名が生まれた順序と異なるのではないかというエピソードがあります
更には 小説の中では 長男源三郎信之の次に源四郎が居り何者かに攫われます 次に生まれるのが信繁で幼名は源次郎と名付けられたされます
通常 武士の子は 長男が太郎 次男が次郎 三男は三郎 が普通ですので 最早 訳が分かりません
著者は 真田家の秘密を少しずつ紐解き 大坂夏の陣以降に 信之が徳川家の家臣として上田十万石に落ち着くまでを語ります
文庫本で570頁を超える長編 飽きることなく のめり込めます

  


# by toshi-ohyama | 2025-10-14 16:52 | 幕張図書館 | Comments(0)

にしむら珈琲 中山手本店を訪ねました

年忌法要で明石に来た序に 神戸三宮中山手 にしむら珈琲本店を訪店しました
三宮駅前にも支店がありますが 敢えて神戸の坂道を歩き 8:30の開店前から並びました
にしむら珈琲 中山手本店を訪ねました_d0338347_17353730.jpg
1948年創業の地は別の処のようです 4年後に現在の地に移り 2006年 15カ月の改装を経て5階建てにリニューアルされたそうです 内装は重厚な中に現代的な明るさが演出されて居り 素敵な時間を過ごせます
にしむら珈琲 中山手本店を訪ねました_d0338347_17391199.jpg
縦長肉厚のコーヒーカップは 最近流行りの星野珈琲やコメダ珈琲などがデザインを真似たのでしょう 私は左利きなので 左手で取っ手を握る時 裏に描かれた絵がとても気になります
にしむら珈琲 中山手本店を訪ねました_d0338347_17505756.jpg
此方が サラダモーニングセット 関西のモーニングは圧倒的にトーストと茹で卵ですが 一つ格上の演出が施されています
にしむら珈琲 中山手本店を訪ねました_d0338347_17543783.jpg
具材を上に載せ サンドイッチのパンは2枚重ねて提供され
にしむら珈琲 中山手本店を訪ねました_d0338347_17544674.jpg
このように自分で挟んで食べます 顧客参加型演出 洒落ていますね 脱帽です
豊かな時間を過ごしました
にしむら珈琲は ストレート珈琲をいち早く提供した業界の先駆者
ブレンド珈琲は 手間のかかるアフターミックス(焙煎後に数種類の豆を調合)
さりげない中に 丁寧な仕事が窺えます とても勉強になりました
 










# by toshi-ohyama | 2025-10-06 18:06 | 幕張喫茶店 | Comments(0)

菊池アンドカンパニー 鹿島茂

社会人になってから53年間「文藝春秋」を愛読しています 発売日に購入して半年積んでおきます
半年後に読むと 書いてあることの信憑性が判るという利点があります
文藝春秋連載時に読んでいたのですが 改めて単行本(古本)で読みました 書き直しも結構あって勉強になりました
菊池アンドカンパニー 鹿島茂_d0338347_09005182.jpg
菊地が第一高等学校を放校になる理由となった「マント事件」当事者の佐野文夫の遺族は 今もマント事件を否定していると云うことをあとがきに著者が書いています
前述の通り 門井慶喜の「文豪 社長になる」に続いての菊池研究でした この他にも自叙伝的小説や菊池の伝記は数多く書かれて居り その生きざまを味わえます
「私個人としては戦争には反対だが 開戦した以上国に尽くすのは当たり前のことではないか」という言葉に菊池の矜持を感じます
鹿島茂は私とは同い年 この作品を通して鹿島への親近感を感じた一冊でした
門井の本は 娯楽小説の感が強く 私は鹿島に軍配を上げます







# by toshi-ohyama | 2025-09-19 09:10 | 幕張図書館 | Comments(0)

文豪 社長になる 門井慶喜

「銀河鉄道の父」で第158回直木賞を受章した門井の作品 文藝春秋社を興した菊池寛の一代記
文豪 社長になる 門井慶喜_d0338347_19340379.jpg
小説として一気に書かれた作品ではなく オール読物に5作品として書かれたものです
文藝春秋に連載された鹿島茂と重なる作品なので 鹿島版を読んでから評価を確定したいと思います




# by toshi-ohyama | 2025-09-10 19:41 | 幕張図書館 | Comments(0)


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